共済コラム

スマホを落としただけなのに

2019年2月1日

 不覚にも昨年末にスマホをトイレに落としてしまった。携帯ショップに持ち込むと、

sumaho

機種変更から僅か1か月であえなく修理となった。保険に入っていたので修理代は安価で済み、改めて万が一の時の備えの大切さを実感した次第。それにしても、個人データの復元作業には大苦戦した。

 

 

 その時、脳裏に浮んだのは、映画「スマホを落としただけなのに」のストーリー。婚約者がスマホを落としヒロインの個人情報が流出、最後は殺人事件に巻き込まれるサスペンス。

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一緒に観た妻に感想を聞くと開口一番「主演の北川景子は演技が下手」。「それは美人に対する嫉妬じゃないの?」と喉まで出かかったが今後の人生を考えて大人の対応。それはさておき、この映画、何か現代社会に警鐘を鳴らしているようだ。

 

 

 総務省の調査によるとモバイル端末の世帯保有率は94%に上っている。端末ひとつで、いつでも、どこでも、誰とでもつながり、音楽を聴く、本を読む、ゲームをする、動画を見る、買い物をする・・・。

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手のひらに載る端末で多くのことが完結するようになり、その便利さは生活を一変させた。それが郵便物数に影響を及ぼしたように、NTTでは「ポケベル」の愛称で呼ばれた無線呼出しサービスが今秋で姿を消すという。
 筆者が専従役員になった25年前、まず持たされたのがこの「ポケベル」。夕方の職場オルグが終わっての帰宅途中、ピーピーと着信音が鳴り、公衆電話を探して事務所に連絡すると「○○支部が36団交で揉めているからすぐ行け」と委員長。夜中に駆けつけたのも懐かしい思い出。めっきり見かけなくなった公衆電話だが、昨年、ソフトバンクの携帯電話で大規模な通信障害が発生し、一時宅配の取次、119番通報や電子チケットの利用ができないなど、大きな影響が生じ公衆電話に行列ができたのは記憶に新しい。が、使い方がわからない若者にひとつの時代の終焉を見た思いだ。便利になった裏側で個人情報を逆手に取ったネット犯罪も増えている。

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 AIなど留まることを知らないテクノロジーの進化は、人間の倫理観を追い越さないか心配だ。こうした便利さと危うさが同居する社会は、相手の気持ちを慮ることが一番大切だと思うのだが、大量の情報を得て我先に買い求める人が多い。「今だけ、自分だけ、お金だけ」の価値観が社会を覆いつつある。

 

 自動車保険や火災保険もネットで選ぶ人が多い。便利で効率的かもしれないが、何か忘れていないだろうか。JP労組のキーワードでいえば、「絆」や「結」だ。JP共済生協と組合員との関係は、決して業者とお客さんの関係ではない。こんな時代だからこそ、働く仲間を救い、自分自身を守る「助け合い」を理念とするマイカー共済や火災・自然災害共済の見積りをしては如何か。もちろん価格にも自信があるが、その理念も大切にしてほしい。

 おっと、今年は統一地方選挙と参議院選挙が続く12年に一度の年。「落とす」は禁句であった。猛省。
                                                                (komu-taka)

 

 





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