共済コラム

言葉の一期一会

2019年10月1日

 台風15号で被災された皆さんにお見舞い申し上げる。一刻も早い復旧を願うとともに、労組と連携しできる限りの支援をしたい。

 

 さて、先日、事務所の書棚を整理していたら、先代の残した機関紙綴りをみつけ、懐かしくて思わず熟読してしまった。その中に、筆者が地本書記長の時に書いた「言葉の一期一会」という記事があった。そこには、「言葉というのは儚い、放たれた言葉は、録音等でもしない限り再生されることはない。まさに『一期一会』。今回は、私が出会った『一期一会の言葉』を皆さんに三つ紹介したい」とあり、まず、「築城三年、落城一日 ~牛肉偽装事件より~」として、「ミートホープ社の事件で、『築城三年、落城一日』という言葉が思い浮かびました。企業の不祥事は一瞬にして社会的信用と従業員の未来を奪いました。そこに労働組合の健全なチェック機能があったならと思うと同時に、改めて社会的責任を感じています。郵政事業に対するお客様の安心感と信頼や、労働組合に対する期待感も長い年月をかけて築いたものです。一瞬のうちに崩壊する危険性を肝に銘じ今後も緊張感のある対応に努めたいと思います」と記されている。残りの二つは、「NTT労組委員長の言葉、『組合員の不安払拭は労働組合が組合員の雇用と労働条件に責任を持つこと』に、改めて労働運動の大義と使命感、そして責任の重さを痛感。病と闘いながらプレーを続けるプロゴルファー杉原輝雄氏の言葉、『がんばらなぁ~損』に、私も『たいへんだ~、たいへんだ~』から『がんばらなぁ~損』の境地に達したいものだ」とある。

 

 かんぽ生命の不適正営業問題がマスコミを賑わせ社会問題化している。先の全国大会でJP労組は「事業の存続に関わる重大な事態」との認識を示したうえで、「経営陣の責任は極めて重い」と断じている。筆者も想いはあるが、OBの身ゆえ本稿での意見は差し控える。ただ、文藝春秋10月号に掲載された郵政公社初代総裁である生田正治氏の寄稿文を拝読し、同意できない内容もあるものの、縦割り、指示待ち体質と上意下達文化の打破や、政治からの影響力の排除、そして、何といっても「郵政グループに経営者はいない」とのタイトルそのものに大いに賛同したい。

 

 いずれにしても創業以来148年、先輩たちのご労苦により築きあげた信頼のブランドイメージは大きく毀損された。まさに「築城三年、落城一日」。今後、再生の道のりは嶮しい茨の道となるだろう。前述したように労組のチェック機能と言われて久しいが、言葉を変えれば「経営に対する監視力」が問われている。労働組合の存在価値を再認識し、愛社精神にあふれ、永い郵政の労使関係を理解している経営陣のもと「頑張らなぁ~損」の境地で歩みを刻んでほしい。

 

 ちなみに、この機関紙の日付は、組織統合1か月前の2007年9月25日。あれから12年の歳月が流れた。今、筆者が伝えたいのは「共済は組合員の役に立っている」である。

 

                                (Komu-Taka)





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日本郵政グループ労働組合中央本部