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「一生懸命頑張れば……」を信じて

2011年9月20日

 一雨ごとに涼しく感じられる季節となりましたが、まだまだ残暑が続くようです、皆様、体調管理にご留意してください。

 

 9月9日、東日本大震災被災地の復旧・復興に向けて、JP労組が取り組む「心ひとつに運動」の一環で、関東地本が担当する岩手連協・南リアス支部へボランティア団の第一陣が出発しました。所期の目的をはたし無事に帰郷することを念じるとともに、私も現地を訪れ、被害の爪痕を目のあたりにして言葉を失い、自らも被災者である組合員の皆さんが不自由な環境の中で懸命に郵政サービスに携わる姿に感銘を受けたことを想い出しています。地方本部は、関東も被災地であることを忘れず、風化させず、「心ひとつに運動」を展開していきますので、ご協力をお願いする次第です。

 

 さて、先日、ある本の一節が目に留まり、そこには「良いプロジェクトは、良く出来た料理本に似ており、レシピには、仕上がり写真、材料と分量、調理時間が明記されている。同様に、良いプロジェクトには、明確なゴールイメージ、スケジュール、担当する人数と役割、必要な工程が決まっており、メンバー全員が意識を共有している。」とあり、続いて「お湯を適当に入れ、適切な材料を投入し、スパイスを混ぜ合わせ、頃合を見計らってお召し上がりください。そんな漠然としたレシピでおいしい料理は出来ない。」ともありました。

 過日、地方本部は、郵便事業会社関東支社経営陣との「地方経営協議会」に臨み、いわゆる「バージョン1」を基に郵便再生にむけた議論をスタートし、「抜本改革なくして再生なし」と緊張感を持った議論を展開したところです。

 そのうえで「バージョン1」は、前記した「良いプロジェクト論」と対比するとゴールイメージや工程が抽象的であり、何より社員の納得と共有化がはかられておらず、現時点では「漠然としたレシピ」と評価せざるを得ません。

 「築城3年落城1日」という言葉がありますが、郵便事業は、先達が築いた財産を一瞬にして崩壊し兼ねない危機に直面しており、これからスピード感を持って再生の道を踏み出せるかどうか、労使に課せられた命題であると受け止めています。地方本部は、支社対応の強化をはかるとともに、現場の知恵を活かすスキームとして支部代表の参加のうえに、「地方事業政策委員会」を設置し、働くものの目線に裏付けられた意見・提言を積み上げ、真の再生プランに仕上げることこそ労組の責任だと考えております。

 

 さらに、先月末に通常国会が会期末を迎え、私たちの悲願とも言うべき郵政改革関連法案は三度成立することなく、継続審議の扱いとなりました。東日本大震災や「ねじれ国会」という状況を考慮しても、いつまで政策ではなく政局に翻弄されるのか、憤りさえ感じています。
 そうした中で8月30日、野田首相のもと新政権が誕生し、民主党と国民新党は「郵政改革関連法案を最優先課題として各党修正協議での合意形成をはかり次期臨時国会で成立を期す」との合意書を交しましたが、厳しい国会情勢に変化はなく成立までには紆余曲折も想定されています。
 法案成立の遅れはグループ各社の経営そのものに直結し、その意味からも本年の国会は、法案成立に向けて最後のチャンスと言っても過言ではありません。地方本部は、動き出した「オール郵政」体制を堅持し、万全の体制で対応する決意です。そのためにも関東の懸案となっている組織拡大や政治団体「みらい研」への加入拡大がJP労組の「政治力」を強化するうえで不可欠であり、組合員の皆さんのご協力をお願いする次第です。

 

 このように、私たちは、今、将来を左右する分水嶺に立っています。

 

「一生懸命頑張れば楽しい、一生懸命頑張れば何でも出来る、一生懸命頑張れば誰かが助けてくれる」

 

 私には、二人の娘がおりますが、彼女たちが小学生の頃参加した運動会、校長先生のごあいさつでこの言葉に出会いました。
 当時の私は、専従役員になったばかりで、戸惑いの中にありました。一方、「頑張ってるな」「毎日遅くまでご苦労さん」、そんな先輩や仲間の一言で苦労も吹っ飛ぶこと、そして、多くの人との出会いで自己成長を実感したこと等、労働運動のやりがいや魅力を探し出しつつある時で、場違いながら妙に心を揺さぶられたと記憶しております。まさに、「言葉の一期一会」でありました。
 私たちには、前述した課題にとどまらず、厳しい結果となった春闘の再構築、30万人組織建設、職場における様々な課題等、越えなくてはならない多くの難題が存在しています。しかし、女子サッカーワールドカップで「なでしこジャパン」が、諦めなければ夢がかなうことを立証し国民に勇気と希望を与えたように、関東地本に結集する全ての組合員のチーム力で、一生懸命頑張れば必ず展望が拓けると信じています。

 

 皆さん、心ひとつに一緒に頑張りましょう。

2011年 初秋

日本郵政グループ労働組合関東地方本部
執行委員長  小室 隆行



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